研究責任者 |
水野 清義 九州大学, 総合理工学研究院, 教授
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研究期間 (年度) |
2013
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概要 | 電界誘起ガスエッチング法を用いてタングステン針を原子レベルで先鋭化し、その先端から放出される電子線を磁場レンズによって収束させて試料表面に照射し、シャープな回折パターンの測定に成功した。電子源となるタングステン針には安価な<110>方位を向いたワイヤーを使用し、再現性良く開き角5度程度の安定な電界放出電子線を得ることができた。この電子線を、コイル状の磁場レンズを用いて収束させることができた。収束させた電子線のサイズを正確に測定できるように装置改良を行っている。この電子線をシリコンカーバイド上のグラフェン表面に照射して回折パターンを観察することができた。得られた回折パターンはスポットの半値幅が従来装置の半分以下でバックグランドも低いことがわかった。今後、有機分子吸着構造の解析などに役立てたい。
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