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脂質メディエータースフィンゴシン-1-リン酸(S1P)受容体を標的としたアナフィラキシーショックの革新的なナノ粒子治療薬の開発

研究課題

産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 探索タイプ

研究責任者 岡本 安雄  金沢大学, 医学系, 准教授
研究期間 (年度) 2013
概要アナフィラキシー(AFL)と急性呼吸促迫症候群(ARDS)は代表的な血管透過性障害の病態である。最近、私たちはノックアウトマウスの解析から血管内皮に発現する2型S1P受容体(S1P2)が内皮関門機能破綻を抑制することを発見した。本研究では、野生型マウスを用いて、血小板活性化因子(PAF)静注によるAFLモデルとリポ多糖(LPS)誘発ARDSモデルを作成し、AFLあるいはARDS誘発前に、S1P徐放製剤であるPLGA-S1Pナノ粒子製剤を気道内に投与して肺血管関門機能の破綻が予防もしくは改善されるか否かを検討した。PLGA-S1Pナノ粒子製剤前投与はPAF静注によるAFLによる生存率低下を改善できなかった。一方、LPS誘発ARDSモデルにおいて、PLGA-S1Pナノ粒子製剤同時投与はLPSによる肺胞腔への炎症波及および肺微小血管透過性の亢進を抑制する傾向が観察された。今後、PLGA-S1Pナノ粒子製剤あるいはS1P2受容体活性薬による血管関門機能障害を改善する新規治療法の開発を引き続きめざしていきたい。

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JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2016-04-26   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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