核酸の化学修飾による会合体形成と核酸医薬品への応用
研究責任者 |
田邉 一仁 京都大学, 工学研究科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2013
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概要 | 遺伝子導入剤等の補助試薬が不要な核酸医薬品を創出するため、核酸にアルキル基を導入した機能性人工核酸の開発を進めた。この人工核酸は両親媒性化合物として機能し、水溶液中で会合体を形成した。発光部位を付与した会合体を生きた細胞に投与すると、強い発光を示したことから、両親媒性DNAは容易に細胞内に浸透することを明らかにした。また、RNAの切断機能を持つDNAzymeにアルキル基を導入しても切断活性は保持されることを見出した。修飾DNA合成に時間を要し、研究期間内に細胞を用いたDNAzyme活性試験を完遂できなかったが、概ね順調に実験を進めている。既に、細胞実験の評価系は構築されており、今後は細胞実験で人工核酸が実際に駆動するか検討を重ねていく。さらに、実験動物を用いて人工核酸の機能を評価する予定である。
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