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自己由来細胞による内耳再生医療の開発

研究課題

産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 探索タイプ

研究責任者 北尻 真一郎  京都大学, 医学研究科, 特定病院助教
研究期間 (年度) 2013
概要音響外傷、または薬剤障害によって作製した難聴モデル動物(モルモット)の内耳に脂肪組織由来細胞(ADC)の移植を行い、聴性脳幹反応(ABR)によって客観的に聴力の回復の検証を試みた。内耳器官培養 (ex vivo)を用いた前実験においては、ADCの有毛細胞保護効果が確認されていたが、残念ながら難聴モデル動物へのADC移植による顕著な聴力の回復および、傷害に対する顕著な保護効果は確認できなかった。また、ADC移植7日後の内リンパ液からは、器官培養でみられたHGF等の成長因子は検出されなかった。これはex vivoでは見られた、ADCの有毛細胞保護効果がin vivoでは十分に機能しなかったことを示している。その理由としては、ex vivoに比べ相対的なADCの量が移植条件下では少なかった可能性等が考えられるが、鼓室階内の空間的制約もあり、これ以上の移植細胞の増加は難しいと考えられる。しかしながら、細胞生着の足場となる基剤との併用により、より多くの細胞を生着させることができれば、ex vivoと同様の治療効果の向上が期待できると考える。

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JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2016-04-26   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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