高性能アルミ電解コンデンサの開発に向けた新規多塩基酸の創成
研究責任者 |
清水 真 三重大学, 工学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2013
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概要 | アルミ電解コンデンサの最も重要な構成要素は電解質であり、中でも電解質として用いられるカルボン酸の特性でコンデンサ性能が大きく変わり、その構造が高性能化へのポイントとなっている。本研究では、選択的有機変換反応を駆使することにより多様な多塩基酸類を新たに創成し、業界の求める耐電圧650V以上の高性能・高耐久性アルミ電解コンデンサ開発を図った。その結果、カルボン酸α位にアルキル置換基を有する二、三、四塩基酸などの多塩基酸の一般的合成法を開発できた。また、不純物としてしばしば問題となる含ハロゲン化合物の簡便な除去法も開発できた。今回合成したエーテルを有する二および三塩基酸は、耐電圧では標準物質に若干劣ったが、耐熱性では極めて有望な化合物であることを示す事ができた。
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