概要 | キレート反応を利用した籾殻中の金属不純物の除去方法として,旋回流方式による大型強制撹拌装置を適用したところ,クエン酸濃度0.1%以上の条件下では,籾殻焼成灰中の炭素量は0.1%以下となり,シリカ純度も99%を超える高純度化を達成した.土壌由来の金属不純物等の合計量も0.2%未満に低減でき,発癌性の恐れがない非晶質・高純度シリカ生成が可能となった.封止材用原料へ適用すべく,粉砕シリカ微粒子から火炎化処理により球状シリカを作製した.現行鉱物系シリカに比べて籾殻由来シリカの粒状化率が増大し,封止材用原料としてより適切であることを検証した.また粉砕加工前の鉱物系原料(数十cm)に比べて,籾殻由来シリカ原料は数mmと微細であり,かつ多孔質構造を有することで,数μmレベルにまで微細粉砕する際の加工時間の短縮化=低コスト化が可能といった経済的利点を確認した.
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