白色LED照明下におけるCe3+添加ガーネット残光蛍光体の開発
研究責任者 |
上田 純平 京都大学, 地球環境学堂, 助教
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研究期間 (年度) |
2013
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概要 | 残光輝度が高く、かつ、残光時間が長い、青色蓄光可能な長残光セラミックス蛍光体の開発に成功した。近年、紫外線や紫光を全く含まない白色LED(青色LED+可視蛍光体)が、その長期安定性、省エネルギー、高い発光量子効率などの特長から、室内照明として、蛍光灯を置き換えつつあるため、白色LED蓄光可能かどうか、つまり、青色光による蓄光が可能な長残光蛍光体の開発が求められている。我々は、青色励起可能で緑~黄色の発光を示すCe3+添加Y3Al5-xGaxO12ガーネット蛍光体に着目し、残光特性の付加とその特性向上を目指した。まず、青色蓄光を可能にするため、Ce3+の最低5d励起準位とホスト伝導帯の相対エネルギー位置関係を、ホスト組成のGaを調整することによって、近づけて、青色励起による伝導帯への電子移動を可能にした。次に、室温で、最適な残光を実現するために、0.65eV程度のトラップ深さを持つ共ドーパントの最適化を行った。この最適化によって、新規青色蓄光可能な高輝度緑色長残光蛍光体(Y3Al2Ga3O12:Ce3+-Cr3+)を見出し、特許出願も行った。
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