骨再生医療に貢献する骨芽細胞シートの保存・輸送法の開発
研究責任者 |
赤羽 学 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授
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研究期間 (年度) |
2013
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概要 | 本研究は、細胞シートを安定に保存し輸送する方法の確立を目的として、ラット、ヒツジおよびヒト骨髄細胞を用いて実験を行った。24時間以内の保存時間で、保存温度条件を37°C、室温(22°C)あるいは低温(4°C)とし、細胞培養液あるいはHBSSを保存液とした。いずれの条件でも24時間保存後も細胞シートの形態は維持されていた。ATPとLDH測定によって算出した細胞生存率は、新鮮細胞シート(保存なし)に比較して37°Cと室温保存では有意に低下していたが、低温保存では24時間まで維持されていた。人工骨と保存細胞シートを組み合わせて移植したサンプルの組織像ではラット、ヒト骨髄細胞ともに骨形成がみられた。室温および低温保存で24時間まで骨形成能が維持されていたため、簡便な保存・輸送に適していると考えられた。
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