1. 前のページに戻る

アルミ鋳造用高性能結晶粒微細化剤の開発

研究課題

産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 探索タイプ

研究責任者 渡辺 義見  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授
研究期間 (年度) 2013
概要鋳造Alの強度を向上させるためには,結晶粒微細化剤が不可欠である.現在用いられているAl-Ti-X系の結晶粒微細化剤では,板状でかつ対称性の悪い結晶構造を有するAl3Tiが異質核として働く.結晶の対称性の悪さゆえ,異質核としての性能は結晶面によって異なるが,占有率の高い板面(001)面が,一番性能の悪い面となってしまっていた.したがって,板状から球状へと粒子の形態を変化させることが可能であるならば,異質核としての性能を向上させることができる.そこで,平衡には存在できない球状Al3Ti粒子を含む結晶粒微細化剤をガスアトマイズと放電プラズマ焼結により実現した.開発した結晶粒微細化剤を用いて鋳造実験を行ったところ,微細化能を有することを見出したが,非常に短時間でフェイディング現象が発現した.この現象を解明することを目的とし,結晶粒微細化剤の熱安定性を調査したところ,ガスアトマイズにより作製した球状Al3Ti粒子が時効中に小さな粒子に分断されることが見いだされた.したがって,開発した結晶粒微細化剤の工業的利用のためには,ガスアトマイズで作製した球状Al3Ti粒子の粒界構造を制御することが必要である.

URL: 

JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2016-04-26   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

サービス概要 よくある質問 利用規約

Powered by NII jst