概要 | インフルエンザウイルスRNAポリメラーゼは (PA, PB1, PB2)3つのタンパク質から構成されており、それぞれのタンパク質が正しく結合する事によって転写・複製が行われ、ウイルスの増殖につながる。そのため、他のウイルスタンパク質と比べ変異が起こることが少ないため、新規薬剤ターゲットとして注目されている。本研究は、RNAポリメラーゼのPB2サブユニットのRNA結合ドメイン(530-759)のタンパク質を抗原として、モノクローナル抗体を作製し、ウイルスの増殖の過程を可視化する事に成功した。現在、抗体とのタンパク質複合体の構造解明のため、結晶化を進めている。今後、ウイルス増殖の過程を可視化の技術の高度化や、開発された抗体の分子生物学的なマーカとして、開発して行く予定である。
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