ポイント・オブ・ケア診断キットを目指したファージ尾部吸着タンパク質を利用するイムノクロマトグラフフィー法の技術開発
研究責任者 |
内山 淳平 高知大学, 基礎医学部門, 助教
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研究期間 (年度) |
2013
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概要 | 近年、細菌検査におけるポイント・オブ・ケア診断キットの社会的ニーズが高まっている。本申請研究課題では、「ポイント・オブ・ケア診断キットを目指したファージ尾部吸着タンパク質を利用するイムノクロマトグラフィー法の技術開発」を行った。本研究で提案する技術は、ファージ尾部吸着タンパク質を細菌検出に使用する技術である。イムノクロマトグラフィー法の変法であるため、ファージクロマトグラフィー法と命名した。はじめに、黄色ブドウ球菌を標的とし研究開発を行った。ファージクロマトグラフィー法は、現在、流通しているキット類と比較して、感度・精度は優れており、また、他の細菌種との交差反応は認められていない。既存技術と比較して技術的優位性を有しており、十分技術移転可能であると考えられる。現在、本法の更なる技術改良を行っている。さらに、様々な細菌種に対するファージ吸着タンパク質の分離を行い、ファージクロマトグラフィー法の構築を目指して研究を継続している。 本研究成果により、ファージ尾部吸着分子の十分技術移転が可能であるという結果を得た。今後、研究を継続して行い、様々な菌種に対して、高感度に検出可能なファージクロマトグラフィー法を作製し、事業化を目指したい。
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