概要 | スフィンゴミエリンデアシラーゼおよびグルコシルセラミドデアシラーゼ阻害剤開発のためのリード化合物の創製を目標として研究を開始した。スフィンゴミエリンデアシラーゼがいまだ単離されていないため,デアシラーゼによる加水分解機構を考察し,その遷移状態モデルをデザイン,合成した。また,その活性評価をスフィンゴ脂質のアミド基を加水分解する酵素であるSCDaseの阻害活性を指標に行なった。その結果,興味深いことに,スフィンゴシン誘導体ではなく,フィトスフィンゴシン誘導体において酵素阻害活性が見られ,フィトスフィンゴシンの3,4位ヒドロキシ基の存在が重要であることがわかった。さらに良い構造変換法の開発とより高い活性を持つ誘導体の創製が急がれる。
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