概要 | 本研究では、発光性ポリマーとイオン液体の混合膜を発光層とする有機発光デバイス Light-emitting electrochemical cell (LEC) の開発を行った。特に、HOMO-LUMOギャップが広く、電子注入が難しいために高効率化が難しい青色発光デバイスを開発し、それをベースとすることで白色発光する LEC の構築を目指した。ポリフルオレン系ポリマーに対して効率よく Pドープ、Nドープが可能なイオン液体を開発することで、発光強度は 10 V で 19,000 cd/m2程度の高輝度発光 LEC を実現した。発光効率は2.8 cd/A と同じ発光性ポリマー材料を利用した有機 EL の一般的な値(0.1-1cd/A)よりも高い値を得た。本デバイスは、高性能をシンプルな単層構造で実現しており、低コストで高性能の有機発光デバイスとして期待ができる。
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