過酷環境で動作できる高い信頼性を持った非鉛強誘電体材料の開発
研究責任者 |
川江 健 金沢大学, 電子情報学系, 准教授
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研究期間 (年度) |
2013
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概要 | 本研究では、500°C超の高温域を想定した過酷環境で動作可能な高い信頼性を持った非鉛強誘電体材料の実現を目標として、研究プロジェクトに取り組んだ。 目標に対する達成状況として、多元素同時置換BFO薄膜に対して最高温度450°C、104秒の記憶保持(自発分極の減衰量3.7%)を達成した。この結果は、数値目標とした最高温度500°C超に肉薄するものである事に加え、現状では同水準に達する強誘電体材料は世界的にも未だ実現されておらず、当該分野における将来の応用に向けた多元素同時置換BFOの優れた有用性が示された。 今後の展開として、メモリ・キャパシタデバイスとしての長期信頼性をさらに向上させる事、および医療応用分野での実用化を想定、各種の放射線照射に対する耐性検査を実施して実用化に向けた高い信頼性の確保に取り組む。
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