研究責任者 |
村山 憲弘 関西大学, 環境都市工学部, 准教授
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研究期間 (年度) |
2013
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概要 | 鉄鋼スラグを出発原料に用いて層状複水酸化物(LDHと略記)を製造する方法と、それを用いてヒ素やクロムなどの有害陰イオン種を除去・固定化する方法を開発することを目的として研究を行った。スラグ中のSiやFeなどの夾雑物を制御しながらCa-Al系LDHやMg-Al系LDHが製造できる可能性が見出され、そのポイントはスラグの浸出操作とLDH合成のpH制御にあることがわかった。スラグLDHを用いて希薄溶液からの有害陰イオン種の除去試験を行った結果より、排水基準値をクリアできる優れた陰イオン除去能を有することが示唆された。様々な組成を有するスラグから優れた能力を持つLDHを合成するための基礎的知見が得られた。今後は具体的な用途開発、例えば重金属の固定化能を併せ持つ土木資材としての利用方法を提案できるように研究開発を進めたい。
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