概要 | 本研究開発の目的は,筋力の低下により椅子に座りきりとなった高齢者向けの立ち上がり支援具を研究開発することである.支援具を研究開発するに当たり,安全,安価,使いやすい,どこでも使用できることをコンセプトとした.研究開発した支援具の基本構造は,2枚のアルミニウム板を重ねて蝶番で連結し,その間に風船を挿入したものである.風船を膨張,収縮させることで,座面を傾斜させ,高齢者が立ち上がりやすい姿勢を作り出す.高齢者施設の協力により,高齢者による支援具の評価実験を行った結果,立ち上がり動作に関係する数値データが改善され,立ち上がりが容易になったとの評価を得た.今後,耐久性や座り心地の改善を行い,実用化に近づけていく.
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