概要 | 我々は長期間安定に使用できる機能性色素として全16個の水素原子をトリフルオロメチル(CF3)基で置換したフタロシアニンの合成を目標として研究を行った。原料となるヨードフタロニトリルの合成にはオルトリチオ化反応を低濃度条件下にて行うことでヨウ素を3つまで導入することに成功した。その後CF3化反応を行い,フタロシアニンを合成することで12個のCF3基を持つフタロシアニンを合成した。また水素原子を持たずフッ素原子とCF3基のみを有するフタロシアニンの合成を行ったが,反応中フッ素原子が外れてしまうことわかった。今後も実験を継続し,反応条件の検討を行うことで目標であるCF3基のみを有するフタロシアニンを合成し,安定性や溶解性,凝集形態などの詳しい物性を解析していきたい。
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