アンチエイジング作用を有する新規創薬に向けた細胞長寿命化因子の探索と解析
研究責任者 |
饗場 浩文 名古屋大学, 創薬科学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2013
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概要 | ヒトの健康長寿に貢献する創薬ターゲットを発見することを目標として、本研究では高等生物との類似性が指摘されている分裂酵母を対象に細胞寿命制御に関わる因子の同定と解析を進めた。その結果、「長生き変異株」を複数取得し、Pma1変異株や転写因子Php2の欠失株では、カロリー制限様の生理状態となることで寿命が延長することを示した。他方、高発現時に経時寿命を延ばす「長生き遺伝子」としてG4結合タンパク質Oga1をはじめ複数を同定し、Oga1がTOR経路と相互作用する可能性を示した。このように、期待以上に寿命関連因子の探索と機能解析が進んだ。今後は、構造生物学者、有機合成化学者との共同研究を展開し、見出した因子の生理・構造・機能の理解を一層深めながら、ヒトの健康長寿・アンチエイジングに貢献する分子標的薬のデザイン、スクリーニング、合成を通して創薬展開を図る。
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