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生体吸収性高分子による心膜用シートの開発

研究課題

産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 探索タイプ

研究責任者 寺境 光俊  秋田大学, 工学資源学研究科, 教授
研究期間 (年度) 2013
概要柔軟な生体吸収性合成高分子による心膜代替シート開発について,合成法の改良,動物実験,膜物性の向上の3点について検討を行った。合成法について,有機触媒を用いたマルチブロック共重合体の合成に成功し,スケールアップも可能となった。生体内での使用を考慮すると,従来法である重金属触媒を用いた方法にくらべて安全性の高い材料の作製が可能となった。イヌの心臓を用いた動物実験では検討期間内では再現性よく良好な結果(癒着スコア平均1以下)を得ることができなかった。PLLA-PCLマルチブロック共重合体膜の生体内分解速度に問題があり,この点を改善する必要がある。加水分解時間を長くすると膜強度は低下するもの低分子量成分が混在することが明らかとなった。これが予備検討結果における生体内での早い分解と関与している可能性が高い。一方,分子構造レベルで加水分解特性を向上する検討として,新しい分子構造をもつマルチブロック共重合体を合成した。緩衝液(pH 7.4)中での加水分解に要する日数がPLLA-PCLマルチブロック共重合体の1/4以下と大幅に改善された新生体吸収性マルチブロック共重合体を開発することができた。

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JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2016-04-26   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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