概要 | 肺機能の検査で従来用いられているスパイロメーターは,被験者の負担が大きい上に,呼吸器系疾患に関して不十分な情報しか得られない.また,FOT法では,口唇位置におけるインピーダンスしか測定できないため,声門から口唇までの上気道の影響を受けるという欠点がある.本研究は,上気道の影響を除き,臨床上重要な声門以深の末梢側インピーダンスを直接測定することができる検査システムを開発することを目指したものである.本研究開発で提案する方法によって,被験者への負担が小さく,手順が簡便で検査時間も短かい検査装置が実現できる. 試作実験装置と肺気道の模型によって検証実験を行い,検査システム開発上のキーとなる基本的な課題について,実現可能性を確認することができた.今後,産学協同に向けて研究開発を継続していく予定である.
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