海水溶存レアメタルの回収資源化の事業化を可能にするレアメタル高蓄積大腸菌の開発
研究責任者 |
山本 兼由 法政大学, 生命科学部, 准教授
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研究期間 (年度) |
2013
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概要 | 大腸菌K株を基盤としたゲノム育種により、レアメタルを高蓄積する大腸菌株のそれぞれを作製することを目的としている。本研究では、マンガンの大腸菌細胞内高蓄積能に関連するゲノム上の潜在的な共通システムについて遺伝子改変させ、高い蓄積能の付加を目指した。まず、マンガン特異的取り込みシステムやマンガン特異的結合タンパク質を高発現する大腸菌形質転換体を開発し、これが細胞外マンガンに対する抵抗を示すとともに、細胞内マンガン量が増加する(マンガン高濃度環境で、遺伝子改変大腸菌がマンガンを高蓄積できる)こと、を確認した。さらに、広範囲な金属で機能する排出ポンプ遺伝子による大腸菌細胞内の金属蓄積能の向上を目指したが、予想外にもその遺伝子の高発現は大腸菌の金属感受性を増加させた。今後は、複数遺伝子のマンガン蓄積能に対して評価するシステマティックなスクリーニングも導入し、効率的なゲノム育種を行う。
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