生理機能の恒常性維持に有効な糖タンパク質の低コスト大量製造技術開発
研究責任者 |
知久 和寛 新潟大学, 自然科学系, 科学技術振興研究員
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研究期間 (年度) |
2013
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概要 | 本研究課題では、生理機能の恒常性の維持において重要な役割を担う糖タンパク質の実用的生産技術の開発を目的に、澱粉や砂糖などの安価な天然糖質原料から、アスパラギン結合型複合糖鎖の逐次的な酵素化学合成法を開発する。まず当研究室で見出された新規なホスホリラーゼを鍵酵素とするアスパラギン結合型複合糖鎖のコア2糖マンノシルグルコサミン(ManGlcNAc)の合成のため、反応系における砂糖濃度、グルコサミン(GlcNAc)濃度、リン酸濃度、ホスホマンノムターゼ濃度を最適化した結果、従来の製法の約1.8倍の収率(42%)でマンノシルグルコサミンを砂糖から合成できた。しかしながら、反応収率の更なる向上化のためには、使用する酵素のスクリーニングを行い、より高活性でありかつ高い安定性を持つ酵素を取得することが今後の課題である。
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