ダイズ内生ペプチドエリシターによる病虫害抵抗性と機能性の向上
研究責任者 |
山口 夕 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2013
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概要 | 傷応答を起こさせない条件でのダイズ植物体へのペプチド投与方法を確立し、病害抵抗性に関わる遺伝子の発現レベルを解析したところ、抗菌活性のあるキチナーゼや、ファイトアレキシンであるグリセオリン合成に関わる遺伝子が誘導された。また。ダイズ落葉病菌への簡便な感染方法を確立して、ペプチド処理後にダイズ落葉病菌を感染させたところ、ダイズ落葉病菌の特徴的な病徴である茎内部の褐変化が抑えられた。これらのことから、内生ペプチドエリシターが、実際に病害抵抗性を向上させることが明らかとなった。また、ダイズの機能性成分であるグリセオリンの合成が活性化されている可能性が高まった。今後、内生ペプチドエリシター遺伝子を使った分子育種により、病害抵抗性と機能性の向上が実現できるか検討したい。
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