4型コラーゲンからのシグナルを利用した新しい喘息治療薬の可能性を検証する
研究責任者 |
岩下 淳 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助教
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研究期間 (年度) |
2013
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概要 | 喘息患者の気道では粘液の主成分であるムチンタンパク質が過剰に産生され、気道閉塞を誘導する。ムチン産生の抑制は喘息症状緩和につながる。これまでに研究責任者らは、細胞外基質の成分である4型コラーゲンからのシグナルが、接着分子インテグリンやAktキナーゼを介して、ムチンの産生を抑制する現象を見出し、この経路の制御によってムチン産生を5割抑制することを目標とした。 本研究開発の結果、ヒト気道上皮細胞においてAktの特異的な活性化によってムチン産生を6割抑制できた。また新たに、インテグリンα2サブユニットの特異的な阻害によってムチン産生が7割抑制される現象を見出した。今後はAkt活性化剤、インテグリンα2阻害剤によるムチン産生の抑制効果を明らかにして、新規喘息治療薬開発への展開を図る。
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