研究責任者 |
寺沢 宏明 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 教授
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研究期間 (年度) |
2013
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概要 | 本申請課題は、ケモカイン受容体とその下流シグナル伝達因子フロントの結合を阻害する抗炎症薬シーズ化合物を、NMR法に基づいたフロントの立体構造情報を利用して最適化することを目標とする。我々が独自に立体構造決定に成功したフロントのケモカイン受容体結合領域に対して、創薬シーズ化合物を結合させ、フロント━候補化合物複合体の立体構造を決定した。さらにフロントの構造変化を誘起するアロステリックな阻害様式を示す創薬シーズ化合物があることを見出した。また、新規な炎症反応の検出系の構築に関する検討を行い、実験動物を用いて炎症反応を効率よく検出できることを強く示唆する結果を得た。以上より、当初の予定以上の成果を得たと考える。今後は、新しい炎症反応の検出系を確立し、創薬シーズ化合物の阻害メカニズムを解明し、炎症抑制効果との相関を調べる予定である。
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