概要 | 本研究では,エレクトロスピニング法により作製したナノファイバーシートを積層することで,造血幹細胞増殖に適した骨髄微小環境に類似した高密度培養デバイスの構築を目指した。ナノファイバーシートに間葉系幹細胞を播種・培養し,これを積層し,各層間に臍帯血由来造血幹細胞を培養することでその効果を検証した。また,in vitroでの培養試験の結果,平面培養と比較して造血前駆細胞を高効率に増幅できることを見出した。以上より,(1)バイオハイブリッド材料の有効性,および(2)高密度培養の可能性について,新規培養デバイス開発に向けた目標以上の基礎的知見が得られ,これをもとに今後デバイスの改良をすすめていく。
|