概要 | 本研究の目標は,独自の鉄粉詰め込み法を用いて塩害環境下にあるコンクリート構造物中の鋼材の発錆を予測する方法を開発することにあった。研究期間中は塩害環境下で長年供用されてきた実部材から試験体を採取し,同方法の実用性を検証することにつとめた。その結果,現段階では同方法の実用は難しいと判断された。今後は,実際の環境下にて数十年以上をかけてコンクリート内に浸透・蓄積した塩化物イオンの溶解形態を解明することで(特に,実験室にて数週間から年程度でそうなったものとの違いを解明することで)新たな展開が開かれると考えられた。
|