概要 | 本研究課題は,UVA領域からUVB領域までの紫外線を吸収し,その光エネルギーを分子内エネルギー移動と内部変換過程を利用して熱エネルギーに変換するUVA-UVB広帯域サンスクリーンを開発することである。UVB吸収団としては蛍光性のビフェニル誘導体およびナフタレン誘導体を用い,UVA吸収団としては,高い内部変換効率を示すo-アミノアセトフェノン誘導体を用いた。開発した分子は,(1)UVB領域の吸収団の蛍光強度が200倍以上に低下し,(2)光安定性が既存のサンスクリーンとほぼ同程度を示し,(3)低い細胞毒性を示した。本研究を進展させることで,より性能の高いサンスクリーンを開発することが可能である。
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