研究責任者 |
関 出 東京芸術大学, 美術学部, 教授(移行)
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研究期間 (年度) |
2013
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概要 | 古来、天然素材である膠が接着剤として、その安定性や可逆性が評価され、使用されてきた。主に牛皮膠や 兎膠などの動物性膠であるが、チョウザメなどの鰾膠も使用され、粘性や浸透性などそれぞれ異なる性質から、経験値で使い分けられてきた。乾燥した塗膜の柔軟性からも、総合的に高い評価を受けるのがアイシングラスであり、粘度・ゼリー強度・油脂分、無機成分などの物性の分析結果を基に、製法・改質調整を研究目標とした。ロシア産品の輸入が困難となった昨今、(株)フジキン筑波研究工場が国内で先発養殖するチョウザメの浮袋を原料として試作し、その分析、及び日本画用画材で試用した結果、今後の産学連携、共同研究による国産アイシングラスの実用化や普及が見込め、社会に有用な製法情報と恒常的な供給への可能性は高いと判断する。
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