概要 | 本研究では,蒸気を利用した手法によりマグネシウム合金上に耐食性皮膜を形成させる技術を確立させることを目的として,1LDH層間内アニオン種の選定,2皮膜中のLDH含有量の最適化,3皮膜/基材界面形成技術の確立,に関する研究開発を行った。LDH層間内アニオン種の選定では,溶液種とその濃度,pH,温度等の最適化を図り,硝酸イオンが最適なアニオン種であることを明らかにした。皮膜中のLDH含有量の最適化では,処理時間を変えることにより,皮膜中のLDH含有量が変化し,LDH含有量の増加に伴って,耐食性の指標である腐食電流密度が低下,すなわち,耐食性が向上することを明らかにした。皮膜/基材界面形成技術の確立では,加熱処理により,基材の結晶粒サイズが増加するが,皮膜の密着性には影響しないことを明らかにした。
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