セルロース緻密層のナノ穿孔形成による高性能ガス分離膜の開発
研究責任者 |
北岡 卓也 九州大学, 農学研究院, 教授
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研究期間 (年度) |
2014 – 2015
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概要 | 持続的発展可能なグリーン産業に必須の物質分離膜の技術革新に向け、樹木由来のナノセルロースをマトリックスとする高性能ガス分離膜の開発に成功した。針葉樹セルロースに水系で穏和な酸化処理を施してナノファイバー化し、表面のカルボキシ基を接点にナノ多孔性金属-有機構造体(MOF)を合成する新手法を考案し、超緻密なナノセルロース膜にMOFでナノ穿孔する戦略で、二酸化炭素とメタンの完全分離に成功した。二酸化炭素の高い透過流量を維持したまま透過選択率100以上を達成した。目的に応じてMOFの種類を変えることで、様々なガス分離・精製・成分濃縮などへの応用が可能で、モノづくり・エネルギー分野での利用が期待される。
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