ヒト再生医療の実現に向けたイヌiPS細胞由来血小板の効率的作製法の開発
研究責任者 |
稲葉 俊夫 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2014 – 2015
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概要 | 血小板減少症は、ヒトと同様にイヌにおいてもよく見られる病態で、輸血以外に効果的な治療法はない。本課題では、血小板に分化誘導させ易い高品質なイヌiPS細胞の作製を目標にした。その結果、長期にわたり安定して継代できるイヌiPS細胞を、成長因子などの添加を極力抑えた非常に簡単な組成の培養液を用いて作製した。培養に際しては、フィーダー細胞を必要とせず、マトリゲル上での生育を実現できた。また、セルナイフなどの物理的な分割を用いず、トリプシンなどの酵素処理により50代以上の継代が可能であった。既報のイヌiPS細胞に比べ、より簡便に継代でき、増殖能力の高いイヌiPS細胞を作製することができ、本結果は効率的な血小板への分化誘導に繋がる。
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