| 研究責任者 | 
          
          宮田 清司  京都工芸繊維大学, 大学院工芸科学研究科, 准教授
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     | 研究期間 (年度) | 
     
      2014 – 2015
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    | 概要 | 多くの脳疾病において、血液脳関門の破綻とそれによる血管透過性亢進、神経細胞死を引きこすことが知られている。よって、血管透過性を調べることは脳疾病の研究において重要である。高分子物質の血管透過性は一般に固定可能であるが、低分子蛍光物質は困難で移動・拡散が生じる。Fluoresceinは、青色光により励起され緑色の蛍光を発する蛍光物質で、血管透過性評価の低分子トレーサーとして用いられている。しかし、組織内で固定化されないので、移動・拡散が生じる。そこで、アミノ基に結合能を持つFluorescein誘導体を用いて固定化が可能な低分子物質の血管透過性評価方法を開発した。さらに、ノイズとして生じる細胞膜輸送をエンドサイトーシス阻害により除去することで信頼性の高い低分子透過性評価方法を確立した。今後は、脳損傷モデルやアルツハイマー病発症動物を用いて、病的状態における血管透過性の変化を調べ、この手法の有用性を実験的に検証したい。有用性が証明された場合には、特許申請あるいは論文としてまとめる予定である。
    
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