難治性がんに有効な白金錯体と標的指向性DDSを組み合わせた次世代がん治療薬の開発
研究責任者 |
米田 誠治 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 准教授(移行)
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研究期間 (年度) |
2014 – 2015
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概要 | 7種類の制がんテトラゾラト架橋白金(II)二核錯体を新たに合成し、標的指向性DDSキャリアとの複合体を形成させ、そのin vitroおよびin vivo活性を検討した。設定した目標には届かなかったものの、DDSキャリア導入による効果は、B16悪性黒色腫移植マウスの延命率において明らかに認められた。DDS標的分子を細胞表面に過剰発現しているがんに対しては、延命率を比較できる系での実験は行わなかったが、有効な腫瘍抑制率を示した。さらに、DDSを導入せずともマウスに移植した腫瘍の増殖を99.8%抑制する錯体を見いだすことに成功した。今後はこの錯体を基盤に様々なDDSキャリアとの組み合わせを模索しながら、創薬研究を進める予定である。
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