正浸透膜法による新規省エネ型海水淡水化システムに適用する高分子イオン液体の創製
研究責任者 |
神尾 英治 神戸大学, 工学研究科, 助教
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研究期間 (年度) |
2014 – 2015
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概要 | 省エネルギーな水処理技術として注目されている正浸透膜法に利用される高浸透圧溶液(DS)として、高浸透圧の発現と温度応答相分離による分離回収性を兼ね備えるDSを開発すべく、下限臨界溶液温度(LCST)型相転移を発現可能な種々イオン液体(ILs)を合成した。IL水溶液のLCSTおよび浸透圧とIL濃度の関係から、LCSTと浸透圧の間に関連性を見出した。特に、アミノ酸をアニオンとするイオン液体(AAIL)はカチオン設計による親・疎水性制御により優れた浸透圧特性とLCST型相転移を同時発現できることを見出した。AAIL水溶液を用いた正浸透膜透水試験により、海水相当の塩水から水をAAIL水溶液に透過可能であることを明らかにした。さらに、相分離後のAAIL希薄相は分画分子量1000の限外ろ過膜により濃縮、回収、再利用できる可能性が示された。
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