細胞内分解性ポリロタキサンを基盤としたニーマンピック病C型治療薬の開発
研究責任者 |
田村 篤志 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教
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研究期間 (年度) |
2014 – 2015
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概要 | 本申請課題では、ニーマンピック病C型(NPC病)に対する治療薬としてβ-シクロデキストリン(β-CD)空洞部に高分子鎖が貫通したポリロタキサンの効果を明らかとすることを目的としている。NPC病モデルマウスに対する治療効果を生存期間という観点で評価した結果、ポリロタキサン投与群は未投与群と比較して有意な生存期間の延長を示した。一方、ポリロタキサンの構成成分であるβ-CD誘導体を同濃度で投与した結果、生存期間の延長は認められなかった。以上より、ポリロタキサンはβ-CD誘導体単体よりもNPC病治療薬として効果的であることが実証され、当初の研究目標を概ね達成できたと考えられる。今後は、in vivoにおける詳細な評価を実施するとともに、実用化へ向けた製造や安全性に関する研究を進める計画である。
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