光散乱計測による血中脂質経時変化の無侵襲連続計測の実現
研究責任者 |
清水 孝一 北海道大学, 情報科学研究科, 教授
|
研究期間 (年度) |
2014 – 2015
|
概要 | 近年、医療や健康管理で注目されている血中脂質の無侵襲定量評価をめざし、繰り返しまたは連続計測可能な新手法を開発した。申請時まだ実験装置での原理検証段階であった提案手法に対し、その成果を本プログラムにより実用化に向け大きく展開することができた。まず、当初掲げた研究開発実施内容は、数値目標も含めすべて達成した。とくに、血中中性脂肪を計測できるようアプリケータ部を最適化し、小型軽量な実用的アプリケータを設計・製作することができた。これにより、一般人でも比較的容易に血中中性脂肪の定量的評価の実施が可能となった。また、アプリケータ部のワイヤレス化により、ケーブル等のないモバイル計測を実現し、繰り返し計測や連続計測も簡便に行えるようになった。さらに、被験者実験を通し、開発システムの有用性ならびに実用性を実証した。これらの成果は、国際特許(3件)として出願するとともに、学術論文(3件)、国際会議(3回)、国内学会(2回)で公表した。今後の展開として、公的な研究開発支援制度を活用して、本手法を臨床機器および民生機器に実用化し社会実装する活動が、既に進行中である。
|