概要 | 本研究課題では、(1)ニトロ化タンパク質局在細胞を同定し、(2)ニトロ化タンパクを探索・同定し、(3)その阻害により病態抑制効果が見出せることを目標とした。DSS誘発大腸炎マウス大腸組織のニトロチロシンやCD14は組織内に浸潤したマクロファージと共局在していること、STAT3経路関連タンパク質JAK2とSHP2がニトロ化されていることを明らかにし、目標(1),(2)は達成した。また、SHP2に関して、目標(3)のタンパク機能阻害から機能活性化への転換が必要となった。今後、SHP2の発現増加や活性化を誘発するシーズの探索研究とSHP2のニトロ化修飾とp-SHP2減少との関連や他ニトロ化タンパク質の関与についての基礎研究を並行して実施し、成果を相互にフィードバックしつつ、特許出願さらには新薬開発への展開を目指す。
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