簡便な物理的手法による高透明・接着性を有する結晶性フッ素樹脂ブレンドフィルムの開発
研究責任者 |
大坂 昇 岡山理科大学, 理学部, 講師
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研究期間 (年度) |
2014 – 2015
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概要 | 非相溶であるポリフッ化ビニリデン(PVDF)とポリビニルブチラール(PVB)との透明ブレンドフィルムの作製を目指して種々の検討を行った。酸性条件下において、アルコールと水との混合溶媒中で、グルタルアルデヒドを用いて架橋したPVBに、DMFに溶解させたPVDF溶液を含浸させると、約40wt%ものPVDFが架橋PVB内部に入り込むことを見出した。真空乾燥後に得られたブレンドフィルムは可視光領域で約70%の光透過率を示し、さらにPVDFを溶融後に氷水で急冷したフィルムは可視光領域で約80%の良好な光透過率を示した。本研究で実施した範囲では、架橋剤との反応によりPVBのヒドロキシ基が失われ、接着性を確認することができなかった。さらなる架橋条件の最適化を行い、接着性を付与する課題が明らかにされた。
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