悪性腫瘍に対するThおよびCTL誘導型ワクチンの前臨床試験
研究責任者 |
宇高 恵子 高知大学, 基礎医学部門, 教授
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研究期間 (年度) |
2014 – 2015
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概要 | 悪性腫瘍の免疫療法におけるT細胞誘導効率を高めるため、大阪府立大河野健司教授らと共同で、ペプチドの拡散を防ぎ、樹状細胞等に届ける目的で、ペプチドをliposomeあるいはmicelleに会合させて免疫する方法を検討した。その結果、マウスにヘルパーT細胞および細胞傷害性T細胞の誘導が観察された。しかし、さらなる至適化が必要であり、研究を継続している。一方、本研究の発端となった、腫瘍血管の内皮細胞による抗原提示の研究過程で、血管にクロスプレゼンテーションを誘導し、細胞傷害性T細胞の腫瘍内浸潤を強く促す薬剤の発見に至った。In vivoでも高い抗腫瘍活性を示すため、今後、この薬剤とペプチド免疫を併用する臨床試験に向けた準備を進めたい。
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