研究責任者 |
尾野村 治 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 教授
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研究期間 (年度) |
2014 – 2015
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概要 | 触媒的不斉非対称化によりグリセリンを光学活性グリセリンモノリン酸エステルに変換できる反応を見出した。この反応は常温常圧下、簡便な操作で進行したが、キラル触媒の使用量、収率、光学純度の点では目標値には未達であった。また、合成したモノリン酸エステルを有用なグリセロリン酸類へ変換することは難しく、申請段階でグリセロリン酸類の中間体に想定した化合物は取り扱い容易ではなかった。そこで、グリシドールを始めとする種々グリセリン誘導体のリン酸エステル化も検討の対象とした。光学分割の効率は不十分だが、高収率で反応が進行する反応条件を見出した。企業化レベルには改善が必要であるが、合成ルート構築に向けて有用な知見を得ることができた。
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