概要 | YNU-2P(MSE骨格)のスケールアップにあたり避けて通れない事項として,これまでに達成されていない水熱合成時のTi直接導入を試みた。MSE骨格は従来,アルミノシリケートの直接水熱合成のみが可能で,他のメタロシリケートは上記のような気相ポスト処理の助けを借りなければ調製が不可能であった。本研究では、アルミノシリケート合成液にTi源を共存させる方法で、まずTi含有Al-MCM-68を合成したところ、期待どおりに[Ti, Al]-MCM-68(MSE骨格)が得られた。硝酸処理を施すと,Alのみが除去され,[Ti]-MCM-68を液相処理のみで得ることに初めて成功した。今後、触媒としての機能評価や高性能化に期待が持たれる。
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