摩擦攪拌プロセスによるナノバインダ超硬合金皮膜の創製
研究責任者 |
長岡 亨 地方独立行政法人大阪市立工業研究所, その他部局等, 研究員
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研究期間 (年度) |
2014 – 2015
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概要 | SKD61、SKH51のそれぞれの基材上に溶射処理によって形成したWC-12Co超硬合金皮膜に対して摩擦攪拌プロセス(FSP)を行った。プローブ付ツールを用いたFSPは処理が困難であったが、前進角を3°から1.5°と小さくすることで、フラットツールを用いても超硬合金皮膜の深さ約0.8 mmまで緻密化、高硬度化することができた。硬度は、FSP前の550-1200HVから1500-2000HVにまで上昇した。超硬合金皮膜/基材界面の接合強度は、基材の種類によらずFSPによって約2倍に向上した。前進角を小さくすることで、FSP時の超硬合金の材料流動が変化するためと考えられた。超硬合金皮膜の硬度、ならびに皮膜/基材界面の接合強度は当初目標をほぼ達成することができた。
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