マルチチャネル非負値行列因子分解に基づく音場分離手法の開発
研究責任者 |
立蔵 洋介 静岡大学, 工学研究科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2014 – 2015
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概要 | 本研究課題では,複数の音源が存在する環境において,任意の音源によって生成される音場情報を抽出する手法の確立を目指し,各基底を拘束するマルチチャネル非負値行列因子分解(NMF)に基づく音源分離アルゴリズムを開発した.検討の結果,各チャネル個別にNMFを行う従来の分離方式に比べ,演算時間を約25%削減できた.次に,類似する基底を削減する手法を構築したところ,分離精度の低下を最小限に抑えつつ,従来法に対して約40%の演算量削減に成功した.今後は,分離した各音を波面合成(WFS)方式によって再生したときの音質や定位感精度についての主観評価を通じて,分離アルゴリズムの精緻化と更なる高速化をすすめるとともに,音場の再生方式についても調整を行うことによって本手法の実用化を目指したい.
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