生体反応を利用した腸管出血性大腸菌感染症の治療法の開発
研究責任者 |
小林 英幸 産業医科大学, 医学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2014 – 2015
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概要 | 腸管出血性大腸菌感染症によって生じる急性脳症を抑制する薬物の開発を目的とした。ヒト脳微小血管の不死化培養内皮細胞に対して、単独では細胞の増殖を促進させる一方、ベロ毒素による細胞障害を増強する生理活性ペプチドを発見した。このペプチドの作用を抑制することによって腸管出血性大腸菌感染症による急性脳症が改善される可能性が示唆された。今後の展開として、初代脳微小血管内皮細胞を用いて、また、アストログリアの共培養系を用いて、より生体内の状態に近い培養系でペプチドの有効性を評価する。また、細胞の障害性、生存性を、異なった機序で検出する方法を用いて評価し、生理活性ペプチドの作用を明らかにする予定である。
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