膜型分子SIRPαを標的とした新たな自己免疫疾患治療薬の開発
研究責任者 |
的崎 尚 神戸大学, 医学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2014 – 2015
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概要 | 本研究では、自己免疫疾患の発症・重症化に重要な樹状細胞に強く発現する膜型分子SIRPαが樹状細胞の機能を制御するこれまでの研究成果をもとに、抗SIRPαモノクローナル抗体を自己免疫疾患に対する新たな治療薬として開発することを目指した。その結果、SIRPαとそのリガンドであるCD47との結合に対して強力な阻害効果を有する抗SIRPαモノクローナル抗体を同定し、さらに自己免疫疾患のマウスモデルの一つである実験的自己免疫性脳脊髄炎モデルマウスを用いた予備的な実験結果により、抗SIRPαモノクローナル抗体が自己免疫疾患の治療薬として潜在的な価値を示す可能性を見出した。今後は作用機序の解明ならびに抗SIRPαモノクローナル抗体の有用性をさらに明確に示し、特許取得に向けた開発を進める。
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