自己組織的フィラー配列によるエポキシポリマーアロイ系高熱伝導コンポジット
研究責任者 |
岸 肇 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2014 – 2015
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概要 | 硬化過程にて反応誘起型相分離を生じるエポキシ/熱可塑性樹脂をマトリックスとし、アルミナや窒化ホウ素をフィラーとするエポキシコンポジットを作成した。コンポジット硬化時に、フィラー表面とマトリックスとの組み合わせに応じて親和性の高いマトリックス相にフィラーが自己組織的に選択配置することが明確になった。また、フィラーが選択配置するマトリックス相が連続チャンネルとなる相構造を形成させることにより、既存のエポキシコンポジットに比較して少量のフィラー添加で熱伝導率を向上させうるとのコンセプトが証明された。大学の現有装置上の課題(フィラー含有高粘度コンポジットの成形困難)のため目標値(50vol%フィラー配合にて3W/m・K)達成とは言えない現状だが、窒化ホウ素を用いればフィラー配合量25vol%にて1.9W/m・K レベルの熱伝導率に到達し、一定の研究成果を得た。
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