脳傷害に伴う脳内循環Glymphatic systemの不全を画像化する技術の開発
研究責任者 |
森田 光洋 神戸大学, 理学研究科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2014 – 2015
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概要 | 脳脊髄液と脳組織間液の流れ(脳内循環)は、アルツハイマー病の原因物質であるベータアミロイドの除去機構として注目を集めつつある。本研究開発では、独自に開発した閉鎖性脳傷害モデル「光傷害マウス」を用いて、既存の脳脊髄液診断用SPECTプローブであるインジウムDTPAが、脳傷害に伴うアルツハイマー病のリスク診断に有用であるかを検討した。その結果、光傷害マウスの損傷部位では、脳内循環の蛍光標識が減少するとともに、ベータアミロイドの集積が加速されることが実証された。その一方で、大槽から投与したインジウムDTPAは大脳皮質の傷害を画像化するのに十分な検出感度を有していないことが判明した。今後は、本研究開発により有用性が実証された、脳内循環を指標としたアルツハイマー病の画像診断を、PETまたはMRIの新規技術により実現することを目指す。
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