研究責任者 |
藤原 伸介 関西学院大学, 理工学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2014 – 2015
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概要 | PCR反応は生化学実験において必須の手法である。反応時の非特異的なDNA増幅は誤った解釈を生じる。本研究では、超好熱性アーキア特異的なDNA/RNAヘリカーゼ(TK0566)をPCR反応に加え、増幅への影響を検証した。TK0566はDNA二本鎖複合体で3’オーバーハング部分をもつ基質(3’突出型基質)に作用し、一本鎖へと遊離(アンワインド)した。TK0566をPCR反応液に添加することで、非特異的増幅が減少し、標的産物の濃縮がみられた。このノイズ低減効果はアーキアのファミリーB型DNAポリメラーゼに対してだけではなく、バクテリアのファミリーA型DNAポリメラーゼに対しても認められた。今後、他の種類の耐熱性ヘリカーゼについても添加効果を検証し、効果の差異を分析する。また、デジタルPCR、qPCRなどの定量PCRに有効かを検討する。(325文字)
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