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イノシトールリン脂質代謝酵素を標的とした心不全治療薬開発の基盤研究

研究課題

産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 探索タイプ

研究責任者 吉岡 和晃  金沢大学, 医学系, 助教
研究期間 (年度) 2014 – 2015
概要超高齢化の進行により、心不全の有病率、死亡率が増加し、病態の解明とより有効な治療法の開発が期待されている。申請者は、クラスII α型PI3-キナーゼ 酵素(PI3KC2α)の心筋細胞特異的ノックアウト(KO)マウスが心肥大・心不全を自然発症することを見出した。本研究では、本KOマウスによる「心筋細胞障害型心不全モデルマウス」を確立し、PI3KC2αによるPI(3)Pレベル依存的な心筋細胞機能調節機構を明らかにすることを目的とした。その結果、有効な心筋細胞障害型「心不全」発症プロトコールの確立と評価法の開発に取り組んだ結果、生後24週齢における心エコー検査において、CKOマウスの左室壁厚・左室内径の上昇、及び左室内径短縮率の有意な低下が観察された。以上のことから、PI3KC2α欠損は、加齢に伴い心不全発症をひきおこすことが示され、心不全モデルマウスとして有効であると考えられた。この心筋PI3KC2α遺伝子欠損マウスはこれまでと全く発症機序の異なる新規な心不全モデルマウスとして、有用な心不全治療薬開発の開発基盤となることが期待できる。今後、AMED等の創薬開発関連外部資金の獲得や企業との共同研究のステージに進めていきたいと考えている。

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JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2022-01-06   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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